3.寝ながらベッタリ

 

ジローさんが眠る隣にヤツは必ず一緒にいる。
最初は全く気にならなかった。いや…全くと言うと嘘になるが。
俺よりも長い時間をジローさんと過ごしているアイツ。
前に、アイツがいないとぐっすり眠れないとジローさんは言っていた。
ジローさんの睡眠において、アイツは必要不可欠な存在なのだ。
それは分かっている。分かっているのだが…

今もジローさんは部室のソファで気持ちよさそうに眠っている。
家からわざわざ連れて来たと思われるアイツを抱きしめながら。

 

我ながらなんて馬鹿馬鹿しいのだろう、と自覚はしている。

でもどうしても意識してしまうのはどうにもならない。

 

ヤツのポジションが羨ましい。

この気持ちは間違いなく嫉妬な訳で…

 

はぁ…と溜息を吐いて、ジローさんと一緒にソファで寝転がっている羊の抱き枕を無言で睨みつけた。

 

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とても短い。
抱き枕にやきもちを妬いちゃう日吉が書きたかった。

(2009.2.21up)